「3面接着」を防ぐ。

塗装工事でも、知識不足で陥りやすいのがサイディング外壁の「3面接着」。
目地のコーキングの必要な工程を省いてしまうせいで起こる「施工不良」の事です。
今回は、弊社山本塗装が「3面接着」を防ぐために普段から行なっている施工方法をご紹介します。
3面接着とは。

本来壁目地のコーキングは壁同士の2面だけで接着するものであり、壁の伸縮に柔軟に付いていける仕組みです。
ところが必要な措置を講じずに、外壁の厚み2面と目地底の1面、計3面をコーキングで接着しまった状態が「3面接着」です。
目地底でコーキングが接着されているせいで、壁の伸縮にコーキングがついて行けず割れやすくなっています。
コーキングの工程
1.既存コーキングの撤去

劣化してる既存材をカッターを使ってなるべく残らない様にキレイに切り取ります。
2.下地処理

コーキング材だけでは密着力が足りないので、外壁塗装と同じ下地処理材を塗ることで密着力を与えます。
3.バックアップ材

外壁のつくりによっては目地の底が深すぎるときがあり、そのままコーキングを打設すると「3面接着」を生じます。
そこでスポンジ状のバックアップ材を目地底に入れる事で、深さ調整と壁下地との縁を切って2面接着を作り出します。
4.ボンドブレーカー

ボンドブレーカーはバックアップ材が設置できない場合に有効な材料です。
見た目は細身のセロハンテープですが、粘着力はマスキングテープ位。コーキングが壁下地の底と接着しないための緩衝材としてボンドブレーカーを設置します。
5.コーキング打設とテープ除去

外壁用のコーキングは、塗装が可能な「変性シリコン」かつ、壁の伸縮について行ける「低モジュラス性」の材料を使います。
テープを取れば見切りのよい壁目地が完成です。
まとめ

コーキングに塗装する事で外壁の目地は寿命をさらに延ばしますが、コーキングの伸び縮みに完全について行ける塗料はありません。
経年劣化により塗料が先に割れてきますので、壁の目地の割れが見つかったら外壁塗装を考えましょう。
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