サイディング。壁の中が腐る。

サイディング外壁のコーキング交換中に、壁材の固定が外れて落ちてきました。壁材の固定先である“胴縁(どうぶち)”が腐食していたのです。また別のお宅さまでは、柱まわりの壁が落ちてきました。
家の構造的な修繕は(胴縁の交換や柱の補強)は大工さんにお願いしていますが、今回のことで、サイディング外壁の腐食は下地の木部も並行して進むのが実感出来ました。
そこで今回は、サイディング外壁の中。木材の腐食についての備忘録です。
胴縁が無い。

以下東建コーポレーションWebサイトより抜粋ー
「胴縁」とは、柱やコンクリートなどの主体構造物に、羽目板やボード類または波形鉄板などを取り付けるために用いる下地部材のこと。
梁に壁を直接固定することはできず、またできたとしても強度的に弱くなるため、まず梁に胴縁を留め、その胴縁に壁を貼り付けて強度を出している。ー※出典元はこちら

経年により外壁目地のコーキングの劣化が進むと、固くなったコーキングのスキマやヒビから雨水が侵入します。外壁材も自壊が進みますが、同時に胴縁にも雨水が侵食して腐食が進みます。
胴縁が腐って無くなってしまうと、外壁は梁へのクギだけで中空に浮いたような状態になり、強度が低下します。
今回は、目地のコーキングを交換するキッカケで、クギの固定が取れてしまいましたので、大工さんに下地と外壁を交換して貰いました。
腐食はシロアリを呼ぶ。

通し柱にある外壁目地はごく近距離に2ヶ所あり、梁部分より腐食しやすいです。また、木材が湿るとシロアリの攻撃を受けやすくなるので、建物の強度に深刻なダメージを与えてしまう事があります。
今回も柱にシロアリの被害があったので、大工さんに柱の部分交換・補強ののち、外壁材を貼って貰います。

まとめ
2000年竣工以前のサイディング外壁はアスベストを含んでいるため、現在の壁材よりも長持ちしている事が多いです。
コーキングが切れても壁材が自壊しないので、内部の劣化に気が付きにくくなっています。目地のコーキングが切れてるのは「外壁に穴が空いているのと同じです」。

また、アスベストは交換・廃棄となると処理が大変です。ことが大きくなる前の早め早めに目地を交換して、家の寿命を延ばしましょう。
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