「柱が腐食する原因とは?屋根まわりの施工不良と水切り対策」

8月もいよいよ最終週。ここ数年、最高気温は9月の後半には30℃を下回ってきました。「今年も」そうなることを期待したいですね。
さて、今回は先週のブログに続き、リフォーム後の劣化によって柱が腐食していた件について、その原因と対処をお話しします。
◯まずは開けてみないと【わからない】

屋根の端を踏むと「ギシギシ」と揺れを感じました。問題の柱はその根元にありますが、外からは内部の状態が見えません。
修繕方法を判断するため、お客さまの許可をいただき、軒天井を剥がして内部を確認しました。
◯柱はなんとか無事

開けてみると、屋根の端を支える部材が腐食でなくなっており、これが揺れの原因でした。
柱にも水が回っていましたが、家の強度に影響するほどの腐食はなく、柱自体は無事。この状態であれば、屋根まわりを修繕すれば現状回復できそうです。
ただし、雨水が入り込む原因そのものを解決する必要があります。
◯【原因】屋根の構造と施工不良

今回の屋根は「切妻屋根」。平らな板を2枚合わせた形状で、雨水は2方向に流れるように出来ています。
本来であれば、壁際には【水切り】という部品が設けられており、雨水が内部に入り込まないよう設計されています。
ところがこの屋根には【水切り】がなく、サイディング外壁と屋根の接合部をコーキングで隙間埋めしただけでした。
そのため外壁に雨水が染み込み、腐食の原因となっていたのです。完全に施工不良の状態でした。
◯対処と今後の注意点

雨水に直接さらされるサイディング外壁材は、いずれ崩れてしまいます。
そこで、新たに金属製の水切りを取り付け、外壁に雨水が当たらないように修繕します。
ただし今回の水切りは後付け品のため、最終的にはコーキングで防ぐ仕組みになります。
コーキングは年数が経つと劣化するため、定期的な点検が必要です。
◯まとめ
・外からは分からない腐食も、内部を確認して初めて見つかることがある
・水切りがない施工は大きなリスク(施工不良)
・直した後も、点検を怠らないことが大切
リフォーム後の不具合は一度は直しているだけに、見つけにくい傾向があります。住まいを長く守るためには、定期的な点検と早めの対処が欠かせません。
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