冬とペンキ(令和6年改訂)
今週末には酉の市だそうで、いよいよ令和6年も師走に向かいます。「外仕事」の我々は動き続けてさえいれば暖かく居られるのですが、さすがにそろそろ冬支度といった感じです。
ところで外壁塗装の現場では、冬特有の事象が起きています。今回は創立53年目の弊社「山本塗装」が、この季節ならではの「気をつけていること」をお伝えします。
夜露(よつゆ)と朝露(あさつゆ)
気温が下がってくると、上を向いたところ(屋根・庇(ひさし)など)への塗装は、できる時間が限られてきます。
露(つゆ)で屋根の表面が濡れてしまうからです(露とは空気中の水分が冷えて物の表面に張り付く水滴のこと)。
朝露は10時ごろには蒸発するので、そこから塗装をスタート出来ます。さらに仕上げ塗りの場合、硬化前に夜露が降りると「ツヤ」が引けてしまうので特に注意します。
夜露が始まる15時から硬化時間を逆算すると作業のリミットは13時。つまり1日あたり3時間しか取れないので、2回塗りするには最低2日掛かります。
日照時間
冬場は日照は横から照りつけるため、太陽は「夕焼け」なんてのんびりしてくれません。急に真っ暗に(体感として)なるので冬至あたりでは4時30分で作業が続行できなくなります。
個別にライトを装備してはいますが、そもそも夜露があるので塗る作業自体が出来なくなります。なので終業間際の時間は、マスキングや清掃、片付けなどに使うよう段取りしています。
気温
最高気温が5℃以下になると塗料の適正気温を外れるため、塗装作業は中止になります。
ですが、横須賀市を含む関東南部ではそんな低温下になるのは極めてまれです。
冬場のメリット
気温が低くなると良いこともあります。晴天が続くのです。晴天が続くと作業も捗るので、早い日程で塗装工事を終わらせることが出来ます。
また、気温が低いことで塗り重ねられる期間(かし時間)に余裕が出来るのも、作業的に大きなメリットです。
まとめ
一般の方には気付きにくい工程管理のお話をさせて頂きました。
弊社「山本塗装」では、このように自然と向き合いながら塗装作業を円滑に進めています。ご理解頂けたら幸いです。
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