塗装による「回復の幅」とは?(令和7年改訂)

外壁塗装をご検討中のお客さまから
「塗ったら10年くらいは持つんですよね?」とよく質問をいただきます。

確かに多くの塗料カタログには「耐用年数10年以上」といった表記がありますが、私たち山本塗装ではいつもこうお答えしています。

「塗装メンテナンスの頻度で変わるんですよ。」

ここでいう「持つ」とは、塗膜が剥がれたりツヤが消えたりといった異常が出ない状態を指します。

しかし、この“持ち”には実は大きな個体差があり、それを左右しているのが今回のテーマである 「回復の幅」 です。

回復の幅とは?

耐用年数という数字は、あくまで家の状態が健康であることが前提です。

例えば、新築から10年ごとにきちんと塗装を行ってきた家と、20~30年もメンテナンスをせず放置されてきた家では、劣化の進行度はまったく違います。

塗料は万能ではなく、塗装によって家の状態を回復できる範囲=「回復の幅」には限界があります。

外壁や屋根は年数とともに確実に内部から傷んでいきますし、木部や鉄部は腐食が進行します。

通常なら1回で済む下地処理も傷みが大きい場合は複数回行う必要があり、特に木部では塗装では回復しきれないケースもあります。

つまり、塗料カタログに書かれている耐用年数は「健康な家」に対する目安であり、メンテナンスをサボった家には当てはまらないことが多いのです。

「横須賀市」という地域特性

さらに注意したいのが地域環境による負荷です。

耐用年数に幅があるのは、日当たり、風向き、植物の影響、塩害など、周囲の条件が塗膜に与えるダメージが大きく変わるためです。

特に弊社の地元である横須賀市は三方を海に囲まれた地域のため、塩害による劣化が内陸地域より早く進む傾向があります。

同じ塗料を使っても、環境により寿命が短くなる可能性は否定出来ず、より持たせるためには「工夫」が必要です。

まとめ ― 家を守るのは「高級塗料」より「定期的な塗装」

塗料の品質はもちろん大切ですが、最も大事なのは 「定期的な塗装を続けること」 です。

高価な塗料を一度だけ使うより、適切なタイミングでメンテナンスを重ねる方が、家は長持ちし、美しい状態を保つことができます。

山本塗装では、地域の環境や家の状態を踏まえた最適なメンテナンスをご提案しています。

大切な我が家を守るためにも、「回復の幅」を意識した計画的な塗装をおすすめします。

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山本秀登