FRP防水層。防水塗装は不要!?
現在施工中のお宅さまですが、今回の塗装でもっとも気になったところが「ベランダの防水床」です。こちらは新築から初めての塗装工事なのですが、どうにも既存の防水床の施工方法がおかしいのです。
何しろ「せっかくのFRP防水床にシート防水が塗られています」。これは大変もったいないのです。今回はこちらの防水床を塗装していきます。
FRP防水床とは
FRPは簡単に言うと、ボートの船体や車やバイクのカウリングに使われるプラスチック状の防水材です。以下Wikipediaより抜粋ー
FRP防水は、強度が大きく耐久性に優れたFRP(繊維強化プラスチック)を防水分野に応用した工法で、軽量かつ強靭で耐水性・耐食性・耐候性に優れていることが特長である。
FRP防水は、木造住宅バルコニーなどの防水として多く採用されている。ー
合わない防水塗料
今回はFRP防水床に「シート防水」塗装がされてました。これは非常にマズいのです。 本来FRP防水床は単体で防水機能が完成されてるので、塗るのは表面保護のトップコートのみで良いのです。
完全に新築時の塗装屋さんが材料を間違えています。FRP防水床の表面は非常に硬いので、塗装するには回転工具など機械を使って徹底的にこすらないといけませんが、それがなされてないかも知れないのです。
塗るしかない
防水床には今のところ剥がれ等は見当たりません。とはいえ前回塗装から10年以上経ってるので、何か塗らなければそれこそ剥がれてしまうでしょう。
この既存塗膜には、強い溶剤のプライマを塗らないといけない都合で剥がれが心配でしたが、時間経過で風化してる事を信じて塗りました。
密着処理が問題なく出来たので、シート防水塗料を2回塗りして仕上げました。
まとめ
問題なく塗装は載って歩いても問題ありませんでしたが、剥がれの心配は拭えません。ですのでホームセンターでよく見る「ジョイントタイル」で床を隠すことをお勧めしました。
正方形のタイル部材を連結して床に敷きつめる意匠材ですが、床を太陽の紫外線から守ることが出来ます。
今回は新築の時点で間違った塗装がなされてたので驚きましたが、何とか無事に塗装出来て良かったです。これでまた10年、安心してベランダを歩けると思います。
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