業務日誌 コーキングの緩衝材
唐突ですが筆者、夏風邪にヤラレました。(もう若くないので)全快するまでに丸三日を要しましたが、月曜日より本格復帰致します。
サイディング外壁のコーキング撤去の真っ最中、壁の目地にあるべき「モノ」が無かったので驚きました。
それはかなり重要な部材で、なにしろ無いとコーキングが割れやすくなるのです。筆者の経験では結構珍しい出来事でした。
そこで今回はその「モノ」を修復した顛末をお話しします。
手抜き発見
新築以来の初めての塗装工事でした。いつものように既存のコーキング材を壁から切り取っていると、壁目地の底に「ボンドブレーカー」が設置されて無いのを見つけます。
「コーキング」は外壁パネル同士の隙間を埋めるように充填し、外壁の気密性や防水性を高めるもの。
「ボンドブレーカー」はコーキングを打設する壁目地の底に設置する緩衝材で「壁・壁・目地底」いわゆる「3面接着」を防止するものです。
「3面接着」の状態は、コーキング材の伸縮の余裕がなくなってしまうので、ひび割れや剥がれが生じやすくなります。
目地の修繕とコーキング
まずは接着不要な目地底を明確にする。既存コーキング材を撤去することで目地底を露出させました。
今回使用するボンドブレーカーは、フィルム状なのでホコリ・油分・水分・異物を除去してしっかりと貼り付けます。
そしてサイディングの断面に専用の接着剤を塗布します。その後、コーキングの見切りをマスキングテープで整えて、目地がしっかり埋まる量のコーキング材を打設します。
即座にスポンジヘラで撫で付けて、マスキングテープを剥がしたら完成です。
まとめ
適切な下地処理そして新たなボンドブレーカーを設置したことで、確実なコーキング施工を実施する事が出来ました。
このような見えない部分の丁寧な処理が、建物の耐久性や美観を長持ちさせます。
これからも弊社山本塗装、技術を磨くとともに知識をしっかりと蓄えて参ります。
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