少々提言-「艶消し塗料」の潮流について。

ナノコンポジット塀塗装工事  塀の模様付け補修

最近の流行として「艶消し」を外壁であるとか塀に求められる傾向があるようですね。山本塗装でも1,2例ほど施工した実績があります。使用してみた感想として第一に思ったのは「2回塗りした実感がない」でした。

ツヤ在りを施工しているときは仕上げ塗りの1/2回目と2/2回目では明確な仕上がりの「差」というものがありました。ツヤの度合いが全然違うんです。ところが、その明確な「差」が艶消し塗料では毛ほども感じない。違いが見えないのです。

ひと昔前なら「艶消し」といえば長持ちしないというのが塗装業界では定説でした。ツヤがないということは塗膜に凹凸が多くあるということなので、汚れが付きやすいからです。ところが最近では塗料の機能が向上してきてその弱点を克服しているものも現れました。

特に水性塗料の場合はそれが顕著にあらわれます。塗料の肉持ち(厚みが付く)が良く、下地をカバーする力に優れているので1/2回目で仕上がりとしてしまっても見た目の違いが分かりずらい。これは危険なことだと感じています。

何が危険なのかというと、肉持ちが良く1回塗りでも見た目に遜色がない。このことが「手抜き工事の温床と化す可能性を秘めている」というところです。よほどたちの悪い業者でなければそんなことをする事はないと信じたいのですが、共働きなどで昼間を留守がちにされるお客様もいらっしゃいます。その方々がこれを感知できるすべはありません。

この潮流の中でますます重要になってくるのが「業者えらび」になってきます。格安をうたう業者、逆に高額なオリジナル塗料を強力にプッシュしてくる業者など悪質な塗装業者もあとを立ちません。工事業のなかでは初期投資が少なくて済む住宅塗装は入り込みやすい業界だといえるかもしれません。

ですから、塗り替え工事をお考えの皆さまには宣伝には惑わされること無く、実際に施工されたご近所の方などの実際の声を聞くなどしてご自分で情報を集めて頂きたいのです。それこそが大切な我が家を託すにふさわしい業者を見つける一番の早道だと山本塗装は考えます。