カビにくい家の作り方

外壁や屋根のカビや藻は、うっすらと覆われているだけでも家が劣化してるように見えて気になります。
その中でも、立地はそう違わないのに「カビで困っている」お宅様と「特に困っていない」お宅様がいるのは何故でしょうか。
今回は「カビやすい家」と「カビにくい家」では何が違うのか。延べ1700件以上を手掛けた弊社「山本塗装」が考えてみたいと思います。
カビが生える原因

カビや藻が生える主な原因は、周囲の自然環境によるものです。お庭の植栽や山林からの「栄養」が雨風と共にやってきて屋根や壁に付着し、その栄養を元にカビ,藻は成長します。
塩害地域である横須賀市は、内陸より侵食が進みやすい傾向があるので注意が必要です。
環境づくりで防カビ

カビの生えにくいお宅さまでは、外壁まわりに「犬走り」を作っています。外壁の周りに、50〜90cmの幅でコンクリートまたは防草シートの上に大きめの砂利を敷きつめることで、土から立ち上る湿気を抑えています。
また、植栽を少なめにされているお宅さまも多いです。先ほど述べたように、カビの原因菌は周囲の植栽や山から飛んでくるので、原因を元から断つのは防カビにはとくに有効です。
壁の意匠で防カビ
「壁を替える」というのは金銭面などハードルが高いですが、カビにくい壁意匠も存在するのでご紹介します。
代表的なのは「ラップサイディング」でしょう。横向きの板を斜めに重ねたカタチのラップサイディングは、雨水を積極的に空中に掃き出してくれるのでカビも生えにくいと思われます。

日本建築でも同様の機能を持つものとして「鎧張下見(よろいばりしたみ)」もありますが、使いどころは和装の住宅に限定されます。
塗装で防カビ

最近の塗料は大多数が防カビ成分入りです。さらに防カビに有効なのは「親水性(雨水が壁に馴染む機能)」です。
親水性を持つ塗料では雨水が半円状に広がりやすく、壁の汚れの下に入り込む事で壁をキレイに保つことが出来ます。
また未確認ですが、塗料の膜は有機物なので、無機顔料を混ぜたハイブリッド塗料は防カビにも効果があるかも知れません。
まとめ
カビや藻が生えているということは少なからず塗膜にそれらが浸食しているので、程度により改善する必要があると思います。
カビの生えにくい家は立地によるところも大きいですが、生えにくい工夫が施されています。何がベストな防カビ対策かは、方針によって大きく変わりますので、山本塗装にぜひご相談下さい。
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